2015年11月2日月曜日

第16回 「その人らしい生とは~医療のおける事例を通じて~」

葉の色づきが始まる今日この頃。
皆さんいかがお過ごしでしょうか。

みんくるカフェ大分スタッフの、えとぅ~です。

10/31(土)に、「第16回みんくるカフェ大分」を開催しました。
第6クール「死と生」
第1回目「その人らしい生とは~医療のおける事例を通じて~」
ゲストスピーカー:岡江晃児氏(国立病院機構大分医療センター ソーシャルワーカー)

今回も、大人の隠れ場「Frogeye」さんで開催させて頂きました。

ハロウィーン!
ということで、受付では、「Trick or Treat!」と言って頂いた方に、お菓子をプレゼントしました。

ゲストスピーカーである、岡江さんみんくるカフェ大分の常連さんの1人です。
今回は、いつもと異なり、岡江さんのお話の合間で、テーブルでの対話の時間を作るという形でした。

私の目線で、岡江さんの話やテーブルでの対話を書きます。


まず、自己紹介とソーシャルワーカーについて。
大分医療センターで、ソーシャルワーカーとして、10年以上勤務。
年間1000件近くの相談に乗るそうです。

ソーシャルワーカーは、まだまだ日本での認知度は低いですが、wikipediaによると、
ソーシャルワーカーとは、「生活する上で困っている人々や生活に不安を抱えている人々、社会的に阻害されている人々に対して、関係を構築し、問題解決のための援助を提供する専門職」です。
病院での「メディカルソーシャルワーカー」や、学校での「スクールソーシャルワーカー」は、最近よく耳にします。
「こういう制度がありますよ」と制度を使って人々を支援したり、「癌サロン」を開いて、癌患者さんの思いを共有したり。様々な制度や手段で、人々・社会に働きかけます。

岡江さんの経験した1人の患者さん(Aさん)のお話。
高齢男性で生活保護の方が、お店で倒れ救急搬送。今日には亡くなるという緊急の状態でした。
だが、身寄りがない。
1st対話 「あなたが医療側ならどうする?」
行政に身寄りが本当にいないのか確認する。葬儀はどうしよう?などなど・・・。

このような場合、岡江さんが来る前は、
1,病院が行政に葬儀依頼をする
2.葬儀屋が病院に来る
3.病院側はお見送りをする
で終わりでした。

2nd対話 「あなたはどう感じますか?」
このまま亡くなるのは悲しい。葬儀に誰も付いてくれないなんて・・・。

先ほどの対応でも、病院側としては悪くないと思います。患者さんは1人で亡くなることを希望していたかもしれません。
でも、それは、なんだか「寂しい・・・」。

岡江さんは、患者さんが身に付けていたあるメモを見つけました。
そこには、いくつもの名前と電話番号が書いていました。
もしかして!と思い、岡江さんは、電話しました。
「現在使われておりません・・」「現在使われておりません・・・」
4件目でやっとつながりました。
「○○さんが働いていた会社のものです。○○さんには多くの写真がお世話になっていました・・・。」
なんと、患者さんが昔働いていた会社の社長さんでした。
会社の方々は、遺品の整理、葬儀にも来てくれました。

他にも2人つながりました。
福岡の知人。「障害を持っていて行くことはできない。」と最初は言われました。しかし、Aさんの状態を度々話していると、夕方には来てくれました。
姉(東京)。「20年も会っておらず、申し訳ないが行くことはできない」と言われました。 この言葉を聞き、岡江さんは、「行ける!」と感じたそうです。
”申し訳ない”と思っている方なら、本当は”来たい”という気持ちがあるはず。
「○○さんとは昔から疎遠だったんですか?」
「いやいやそんなことはないですよ。昔はこんな子で・・・」
お姉さんにAさんの思い出を語ってもらい、お姉さん自身にAさんへの気持ちを思い出してもらう。
すると、東京からなんと大分まで来てくれました。
葬儀では、多くの方に囲まれました。

3rd 「この人の死と生をどう感じる?」
お姉さんや知人、社員の方々に囲まれ、Aさんは幸せだったと思う。
葬儀って実は生きている人のためにあるのか?

最後、骨壺はお姉さんが持ち帰ることになりました。

岡江さんの話を聞き、ソーシャルワーカーの仕事を知り、そして、「死と生」について皆で感じる場となりました。

ランチタイムでも対話は止まらず、楽しい時間を過ごすことができました。


次回も「死と生」をテーマに開催します。

第17回「みんくるカフェ大分」
日時:11月22日(日)9:00~11:00
場所:Es+sense (大分市葛城1093)
参加費:1000円(朝食付き)
ゲストスピーカー:医師 山岡憲夫さん(やまおか在宅クリニック 院長)

参加申し込みは、
minclecafeoita@gmail.com まで
・お名前
・緊急連絡先の電話番号
をメールして下さい。

皆さんとお会いできることを心よりお待ちしております。

今回ご協力頂いたFrogeyaさんはこちら

みんくるカフェ大分のfacebookページはこちら

















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