2016年9月26日月曜日

第26回「医療コミュニケーション」

はじめまして、今年から新しく入ったみんくるカフェ大分学生スタッフのカトウと申します。これからよろしくお願いいたします。

さて、今回は9月11日(日)に開催した、第26回みんくるカフェ大分の報告をしたいと思います。

場所はいつもお世話になっている、健康にやさしいお料理がウリの「いまじんプラスワン食堂」さんにご協力いただきました。

今回は「医療コミュニケーション」の第1回目ということで、難病を患い病院ジプシーを体験した、加藤光彦さんをゲストスピーカーとしてお招きしました。病気になったときに病院を巡る中で苦労したことを中心に、様々なお話を聞くことが出来ました。


・病院ジプシーとは?

もともと「ジプシー」とは、ヨーロッパで生活している移動型民族を指す民族名を指す言葉でした。それが転じて、様々な地域や団体を渡り歩く者を比喩するようになりました。
つまり病院ジプシーとは、何らかの事情でいくつもの病院を訪問している人のことを意味しています。





・なぜ加藤さんは病院ジプシーを経験したのか?

加藤さんは、ある時から動悸・息切れを起こすようになり、坂道を休憩なしには上がることが出来なくなるようになりました。そこでいつもお世話になっている内科のかかりつけ医を受診したところ、風邪と診断されレントゲンを撮らないままでいました。


・なぜレントゲンを撮らなかったか?

加藤さんはアレルギーを持っており、喘息のような症状が表れることがよくありました。かかりつけの医師はそのことを知っていたため、その時の加藤さんの症状を重く受け止めることはありませんでした。

しかし実際には、加藤さんは突発性拡張型心筋症という難病に罹っていました。それが判明するのはおよそ1か月も経った頃でした。


・その後の経過は?(医療ジプシー:たらい回し の始まり)

風邪と診断された加藤さんですが、治らない体の不調を不審に思い、翌月○○病院を受診します。その時に初めてレントゲン検査を受けて、心臓の肥大が確認されました。その他、血液検査や心電図検査、エコー検査等、時間のかかる検査を複数行いましたが、最終的にはより詳しい検査をするために、△△病院で診てもらうことになります。

△△病院では再び長い時間をかけて、上記の検査を行いました。そしてすぐに入院しなければならないことになりました。しかし、ここで病院の病床数が足りず、ベッド待ちになるという問題が発生します。


・その後の退院まで

結局、入院は△△病院ではなく、◇◇病院ですることになり、その際にもまた上記の検査に加え、カテーテル検査を受けることになりました。医師の診断の結果、手術などはせずに、薬物療法で様子を見ることになりました。そして、1か月後に無事退院することになります。


★様々な病院を巡る中で、何がつらかったのか?

結局、加藤さんは

○○病院→△△病院→◇◇病院

という流れで3つもの病院を回ったことになります。たらい回しに遭って、不安だったこともつらかったそうなのですが、何より嫌だったのが、その病院毎に行われる、長い時間のかかる検査(血液、心電図、エコー)と、苦痛を伴うカテーテル検査。

どうして何度も同じ検査を受けなくてはならないのか、どうにかならないのか、という思いを熱く語っていただきました。


テーブルトークでも、各テーブルごとに加藤さんのお話しを踏まえて色々な話が飛び交い、とても充実した会となりました。私自身も相手の気持ちを思いやれるように、これからもっと勉強をしていかなければならないなと、改めて認識させられました。



さて、充実したテーブルトークの後はお待ちかねのお食事タイムです。
今回は、最初にも言った通り、健康にいい料理を作っていただきました。
中でも、呉汁(ごじる)は大豆を溶かした汁だそうで、初めて口にしましたがとてもおいしかったです!(写真がなくてすいません;;)


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次回は、第27回みんくるカフェ大分。

【日時】2016年10月16日15時半~18時
【場所】ミントカフェ(かんたん港園)
 097-576-7069
【参加費】1000円
【ゲストスピーカー】馬場宏敏氏(中津市国保槻木診療所 医師)
医療コミュニケーションの第二回目は、第一回とはうって変わって医師の視点からお話をしていただきます。
馬場先生は、自治医科大学を卒業後29年間へき地医療に従事し、現在も限界集落である中津市山国の槻木診療所で所長として奮闘されておられる、地域医療の大ベテランの先生です。
そんな馬場先生に今回は、普段のコメディカルと連携したり、患者さん達とのコミュニケーションを図る中で大事だと思う点について語っていただきます。

「コメディカルや患者との医療コミュニケーションを学びたい!」
「地域・へき地医療に関しておしゃべりしたい!」
と思ったりしている方々はぜひいらしてください。
一緒に皆さんとのおしゃべりを楽しみましょう!
【お申し込み方法】minclecafeoita@gmail.com宛に、 
・お名前
・当日の緊急用のお電話番号をお送りください。
キャンセルの場合は、直接メールにてご連絡いただけますようお願い申し上げます。
定員に達した場合、キャンセル待ちとなりますが、ご了承ください。

では、皆様とお会いできることを楽しみにしております。

2016年9月22日木曜日

第24回「子供の福祉~放課後等デイサービスからみた福祉~」

みんくるカフェ大分スタッフのやすおです。




大変期間が空いてしまいましたが、6月に開催されました第24回みんくるカフェ大分の報告をしていきたいと思います。




今回は大分市内のお洒落なカフェ「Frogeye」さんに場所をお借りしました。
いつもありがとうございます!




ゲストスピーカーは、合澤 政代さん(放課後等デイサービス 日中一時支援事業)にお越しいただきました!
合澤さんは児童発達支援管理責任者をはじめ、福祉に関わる資格を多く持っている方です。





放課後等デイサービスでは、学校に通っていて障害を持っている6~18歳の子どもを対象として、放課後や長期休暇の間の居場所づくりを行っています。


スタッフになる条件は特になく、素人でも可能のようです。色んな人と仲良くなりたい方が良いと合澤さんはおっしゃていました。資格を持っているにこしたことはないようですが。


合澤さんが責任者を務める「サニーサイドアップ石垣」では、小5~高校3年生を対象に、学校以外の友達を作り、また、社会のルールを学ぶ場を提供しているとのことです。
ルールを破ってリしても叱ったりはせず、優しく教え、一緒に学ぶということを大事にしているとおっしゃっていました。


放課後等デイサービスにか関わる制度は最近制定されあまり規定がないようで、スタッフ自身も何をすれば良いという明確な答えは持っておらず、迷いの中で模索し、施設毎の特色を出そうとしているようです。


サニーサイドアップ石垣では、トランプやUNO等のゲームで遊ぶことを通して、知的レベルの低い子どももルールを理解したり教え合ったりしているようです。施設を利用している子どものご両親が、ゲームのルールを理解し楽しく遊んでいるお子さんを見て感激する姿も見てきたとおっしゃっていました。
子どもたち同士の知的レベルも様々であり、買い物やバス通学はできるけどささいな言葉のニュアンスは分からないといった子どももいる中で、しっかりと施設に適応してもらい、楽しく過ごしてもらいたいというのが願いのようです。






ゲストスピークのあとは恒例のテーブルトーク!


僕がいたテーブルでは、


・(合澤さんの話を受けて)放課後等デイサービスとはどういうものかをテーブルメンバーで共有
・放課後等デイサービスに入所するのも大変
 (入るためには審査が必要だし、何といっても人気だから順番待ちも!)
・子どもに障害があると認めるのは辛いと感じる親は多い
・やはり差別というのは存在する...


といった話題で盛り上がり、あっという間に時間が過ぎてしまいました。
個人的に心に残ったのは、「障害があるから、~が出来ないから、といった理由で差別が起きない
ような社会になれば良いね」という発言でした。


色々あってもそれが「個性」であるし、優しく受け入れてくれる社会というのが、当然ながら必要というか、作っていかなければならないなと思いました。




テーブルトークを終えるとお待ちかねのランチタイム!
Frogeyeさんのランチは本当にいつも楽しみです。
どんな内容だったかは...行ってみてのお楽しみ!(写真撮ってません、すみません)




今後も、みんくるカフェ大分を宜しくお願い申し上げます。
皆さんがお越しになるのを心待ちにしております!




↓参加連絡等々はこちらまで!
minclecafeoita@gmail.com